2026年 新年ご挨拶
ミステリクロスワード_庵字 作_2
【庵字】
京都は、新生ミステリ研究会が初めて文学フリマに参加した土地です。一月開催ということもあり、「文学フリマ京都から新生ミステリ研究会の一年が始まる」という年始感があります。
今回は、凛野さんが個人ブース出店したため、凛野作品がラインナップから外れ、Kanさんの作品を京都(というか東京以外)で初めて頒布するという特殊な構成となりました。そのKanさんの作品は三冊ずつ持って行ったのですが、『赤沼家の殺人』が開始一時間で売り切れるという好調ぶりを発揮しました。なにせ「小説家になろう」はネット媒体ゆえ全国どこからでも閲覧可能なので、Kanさんの名前は当然京都にも知られており、京都開催の規模(来場者数)から見ても三冊はさすがに少なかったかと反省しました(『妄想禅殺人事件』も14時台で売り切れましたし)。
新生ミステリ研究会ロンチ本の、いわば初期ポケモンであり、すなわち京都では三回目の頒布となる『殺人遺伝子』『京都買います』『MysteryFreaksVol.1』も最低一冊は売れました。これは、リピーターだけでなく新規のお客様も来てくれているというわけで、地道な活動が功を奏しているのかなと思います。個人的には、私(庵字)の本が全種類最低一冊は売れたことも特筆させてください。特に『山手線大爆破』と『ナイトスティンガー』は、初回頒布以降、一冊も出ないということが珍しくないマイナー作品(笑)ですので、ミステリに目の肥えた読者の多い(勝手な印象)京都で爪痕を残せたことは嬉しいです。エース作品『メビウス館の殺人』も、京都では二回目の頒布になるにもかかわらず安定して七冊売れました。一方、視葭さんの作品をもっとアピール出来なかったことは申し訳なく思います。興味を惹かれて本を手に取る方は何人もいらっしゃったのですが、もうひとつ押しが弱かったようです。持ち込んだ冊数に余裕があれば見本誌コーナーに置きたかったのですが、そう出来たら目に触れる機会が増えて結果も変わっていたように思います。私の『鳥啼荘の殺人』を「見本誌で見て気になって」と購入してくれた方が数名いらしたので、やはり見本誌の効果は小さくありません。
【尾ノ池花菜】
毎度恒例の無料配布については、用意した200部を配りきれず、配布率も算出を始めてからは「東京41」についで二番目に低い2.2%という数字となりました(予定どおり250部持参していたら大火傷を負うところでした)。京都は配布(受け取り)率が高いほうだと思っていたので残念な結果と言わざるをえません。実際、前回はもっと受け取ってもらえていた印象があります。たった一年で京都の人たちが冷たくなったはずはありませんから(笑)、これは会場が1階と3階の2フロアに分けられたことに起因しているように思います。ミステリ(小説)は、人気ジャンルのエッセイやノンフィクションがある3階とは別のフロアである1階に配置されたため、3階しか訪れなかったという来場者が多かったのかもしれません。1階と3階は出入り口も別で、来場者は1階会場に入ることなく3階だけを廻ることが可能なため、いわゆる「噴水効果」も期待できず、1階のブースはどこも結構割を食ったのではないでしょうか。実際、来場者数は昨年(5,574人)から1.35倍と大きく上回ったにもかかわらず、体感としてブース前を通る人の人数はそう変わらないか、むしろ減ったな感までありました。人気ジャンルは各階、各位置に飛び石状に均等に配置してもらえれば、全身をめぐる血流のごとく来場者をあまねく場内に流せますが、一方的に一般来場者に負担をかけてしまうため難しいのでしょうね。
「無料配布を読んで面白かったので、次回は本を手に取ってみたい」という内容のXポストを見かけたりもしましたので、これに懲りず(笑)受け取り率に左右されずに無料配布は続けていきたいです。「米百俵」の精神ではありませんが、今は無駄に見えても未来に繋がる活動だと信じます。