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みなさまご無沙汰しております。
樹です。
「刑事コロンボ」という名前を耳にしたことがあるミステリファンの方も多いと思います。
その名前を耳にされた方のなかで、「実際に観たことあるよ!」という方はどれくらいいらっしゃるでしょうか?
樹の個人的な感覚だと、「名前を耳にしたことはあるけど実際に観てはいない」という方が多いように感じます。
そこで、今回は樹の個人的「刑事コロンボ」シリーズのおすすめを8作選んで、軽く紹介したいと思います。
ここでまず、「刑事コロンボ」について軽く説明を入れますね。
「刑事コロンボ」は1968年に初制作・放送され、旧シリーズは45作あります。
その後に間をおいて制作された新シリーズは24作あり、計69作が制作されています。
「刑事コロンボ」といえば、犯人の犯行場面から(あるいはそこに近い場面から)ドラマが始まり、犯人が視聴者に明示された状況で進行する「倒叙ミステリ」と呼ばれるジャンルの立役者です。
「刑事コロンボ」は完全に一話完結であり、各話のつながりが非常に薄いですので、どこから観ても大丈夫なつくりになっています。
でも、69作もあるとなれば、どこから観たらいいのかわからない、となってしまいますよね。
そこで、樹が個人的におすすめする作品は以下の通りです。
【気分スカッと型】
・「権力の墓穴」
・「アリバイのダイヤル」
・「ハッサン・サラーの反逆」
【犯人共感型】
・「忘れられたスター」
・「別れのワイン」
・「死者のメッセージ」
【新シリーズより】
・「だまされたコロンボ」
・「かみさんよ安らかに」
「刑事コロンボ」の作話パターンは、おおまかにわけるとふたつあります。
まず、共感できない犯人をどんでん返しでコロンボが追い詰めて気分がスカッとするような作りの話、次にコロンボや視聴者が犯人に共感していく、共感できる作りの話です。
前者の作品で樹が好きな作品は前述の通りですが、これから一作ずつ軽い紹介をしたいと思います。
「権力の墓穴」
犯人はなんと、コロンボの上司であり、ロサンゼルス市警の次長(という翻訳になっている)です。
犯人はとある事件を隠れ蓑にして遺産目的で妻を殺害するのですが、その事件を捜査するコロンボにことあるごとに圧力をかけてきます。
そこをコロンボがどうかわし、追い詰め、犯人を捕まえるのかが本作の見どころです。
「アリバイのダイヤル」
本来なら名作である「二枚のドガの絵」を入れたいところですが、こちらの犯人指摘のロジックもとても秀逸ですので採用しました。
タイトル通りアリバイものですが、犯人が作った不在証明の矛盾をコロンボが指摘する場面でとてもスカッとします。
「ハッサン・サラーの反逆」
とある王国の駐米外交官が犯人なのですが、外交官特権でコロンボに犯人はわかっても米国内で逮捕することはできません。この作品の犯人は、それがわかっているから、「コロンボは自分に手を出すことができないから、犯人だとばれても別にいいや」といった感じの対応をコロンボにします。そこからコロンボがどのような手を打つのかが本作の見どころです。
では共感型を見ていきましょう。
「忘れられたスター」
犯人は、現在は人々の記憶から忘れ去られてしまった大女優です。彼女は自分が映画に主演として出演することを、従来のスポンサーでもあった夫から反対され、思い余って夫を殺害します。
捜査にあたったコロンボが行き着いた結末は、なんとも物悲しいものでした。
「別れのワイン」
「刑事コロンボ」シリーズからベスト10を選ぶファン投票で、たびたび1位に輝いてきた名作です。
ワイナリーの経営者である弟を殺害してしまったワイン評論家の犯人に対して、コロンボはどのような対応をし、どのように共感していくのか……。
人間ドラマとしても一級品でしょう。
「死者のメッセージ」
犯人はアガサ・クリスティーをモデルにしたような、ベストセラーを次々と生み出す老女性ミステリ作家です。本作はなんといっても、犯人がとてもチャーミングなんですよね。「刑事コロンボ」の犯人のなかで一番といっていいほど愛嬌があります。その点にも着目しつつ観てみてください。
ここまでは旧シリーズから選びましたが、新シリーズからも2作選びました。
「だまされたコロンボ」
これは「スカッと型」のなかでも特にスカッとする作品かもしれません。ただ、本作の展開を考えると「コロンボというキャラクターが好きだ!」という方にとって作品の途中がつらい作品かもしれません。
「かみさんよ安らかに」
コロンボといえば、「うちのかみさんがね~」というトレードマークのような台詞ですが、本作はそのかみさんの葬儀のシーンから始まります。この作品は、コロンボ史上屈指の犯人の追い詰め方で幕を閉じます。
以上の記述でコロンボの魅力を十分に伝えきれたとは到底言えませんが、どの作品も味わい深い名作です。
気になった方はぜひコロンボ沼につかってみてください。
樹でした。
文学フリマの近況雑感
庵字
3回目の札幌出店でした。会場の札幌コンベンションセンターは、備品の机の天板が広く、キャスター付きで片付けも容易で、設備的には文学フリマ使用会場の中でも一二を争う素晴らしさです。バックヤードも広く取られており快適でした。
今回は、開始早々、一万円以上の買い物をしてくださるかたがいて、それ以降も開始一時間程度は客足がほぼ途切れないような状況が続いていました。『叙述アンソロ』は、2回目の頒布にもかかわらず、前年以上の27冊が出ました(前年:24冊)。完売作品も多く出ました。思えば昨年も本がまんべんなく売れていて、北海道はミステリ熱が高いのかなと改めて感じました。お客さんの中に「ユーチューブを見た」というかたもいらして、会の動画には、私(庵字)と尾ノ池さんがほぼレギュラーで出ていることもあって、「声でわかった」ともおっしゃっていました。安条さんの「異常識探偵2」を「去年『1』を読んで面白かったので」と買いに来てくださったかたもいたりと、徐々に北海道の地にも認知されてきているなと感じました。継続は力です。
私と尾ノ池さんの記憶が確かであれば、昨年『妖精館殺人事件』をお求めいただいた女の子が今年も来てくれて(親子連れでしたので、おそらく間違いないと思います)、今回は『叙述アンソロ』と『神島戦殺人事件』をご購入いただきました。来年も来てくれると嬉しいです。ホワイトボードには「やっぱり「新生ミステリ研究会」はオモシロイ…行ってよかった!」というメッセージもいただきました。昨年も同じ感じのメッセージをいただいており、筆跡と、併記されていたネコちゃんのキャラクターも同じでしたので、同一のかたによるものです。先ほど書いた女の子が書いてくれたのでしょうか? 嬉しかったです。ありがとうございました。
無料配布の配布率は4.8%と高くなく、用意した150枚を配りきれなかったのですが、今回はお隣のブースがZoom読書会に何度かお越しいただいてもいるソルト佐藤さんだということが途中でわかり、色々と話し込んだり、休憩したりと配布を行わない時間帯が多く発生していましたので、本気を出せば配り切れていたと思います。参加者が2人だったので物理的に手が足りなかったという事情もあります。参加を重ねるごとに繋がりも増えていき、今回のように雑談に興じたりすることもあるでしょうし、もちろん休憩も必要です。今後は、声がけによる配布は継続しつつも、卓上に「ご自由にお取りください」と掲示して配布紙を置いておく方式を併用してもいいかなと思いました。
尾ノ池花菜
会としては3回目、個人としては2回目の文学フリマ札幌参加でした。天気はあいにく雨のち晴れ。湿度90%。喉風邪をひきながらの参戦でした。
隣接ブースはソルト佐藤様。よくスペース読書会にご参加くださるミステリ書き様で、素敵な交流をすることができました。
開始早々、シリーズ作品を1冊ずつすべてご購入くださる太客様が数名いらっしゃり、たくさんの作品が完売御礼となりました。何回もブースに戻ってきては、買う作品を吟味してくださる方々。カタログを見て購入に来てくださる方々。叙述トリックアンソロジーをさくっと手に取っていただける皆様。多くの方がミステリを愛してくださっているのを感じました。文学フリマ札幌が大好きです。1点だけ、要望があるとすると、会場のBGMがカリブな音楽で短いテンポのものを永遠リピートしています。耳がよく音楽があると体が踊りだしてしまう尾ノ池にとっては割かし拷問でした。この点はアンケートにも書かせていただきました。
無料配布
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