どれだけ玉ねぎを切っても涙腺は無反応ーーこれは救いか、それとも品種改良の成果か……今日も今日とてボトルシップのアクアパッツァが元気に泳いでくれる日が待ち遠しいです、視葭よみと申します。
今宵2024年10月26日は、文学フリマ福岡12の開催前日でございます。
太宰府天満宮と博多ラーメンを押さえたわたしは今回の遠出において無敵ですから本コラムを公開した次第。
さて。
最近はもっぱら【謎解き】について頭を悩ませております。
文字どおり捉えると「謎を解く」ことを指しています。
ただ、おもしろいことに、クイズ番組でも知識勝負ではない問題、リアル脱出ゲームや暗号ゲーム、ウミガメのスープなど、いずれに対しても共通して用いられている様子……【謎解き】という言葉は非常に広く使われている印象です。
せっかくの創作物。心の底から楽しみたいものです。もちろん、享受する際の心の持ち様も関係します。同時に、謎と謎解きの相性も大切な要素になるはずです。
(涙無しでは語れない上質な恋愛ものを望んでやまない方に『黒死館殺人事件』を渡すのは御法度でしょう?)
同じ「謎を解く」という行為だとしても分野ごとに望まれる謎の内容が異なるとすれば、謎解きの魅力は精緻に問いを紐解く作業そのものだけでなく与えられる謎による求心力も影響しそうな予感。
他方、謎をどのようにとらえれば良いのか……はっきりとわからない何かのことだというのは最低限わかるのですが、それ以上は、よくわかりません……そもそもわかって仕舞えば謎は謎ではなくなります。そのくせ、わからないままでは何をどう考えればいいのかわかりません。謎について考えるためには実態の有無すら定かではないものをーーーー要するに、【謎解き】について考えたいのに根幹を成すであろう謎について本質を掴みきれていないためとても困っています。
そもそも何をどこまで知りたいのか把握していない状態。ココからどうにかしなければ。
謎解きについて考えを進められたら、必要な要素や面白さだけでなく本格ミステリ界隈で耳にする〝美しい謎解き〟について思考を深められるのではないかと目論んでおります。
小説をはじめとした読物系に適していたり映画やドラマなど映像系でこそ映えたり、はたまた体験として参加型ゲームだからこそ生きる謎の存在やその特徴を把握できるかもしれません。
仮に前述の謎が解けたなら……謎解きに対するあらゆる認識の差異を小さくできたとき、〝興味深い謎〟を設定したうえで〝誠実な解答〟を提示できる謎解きが行えるとすれば「これ、ミステリなのかな?」に陥る機会を減らせるのではなかろうか……これこそ見本のような取らぬ狸の皮算用!
風が吹いたら桶屋が儲かるなら、【謎解き】が分かれば面白いミステリに出会ったり作ったりできても不思議ではありません。
ひとまず【謎解き】における謎の分類が必要っぽい!ーーというのが9月の初旬ですね。
あいにく白熱した議論を繰り広げられるほどの日本語能力はありません。しかしながら、ミステリが好きな人の集いがあってミステリについて様々な思索を巡らせていらっしゃる方々が身近にいる実感というのは安心します。
この調子で、新生ミステリ研究会に所属するひとりとして、のんびりわからないことを減らしていきたい所存です。
そんなこんなで、改めまして文学フリマ福岡10の開催は以下のとおりです。
新生ミステリ研究会のブースは、D27-28です。
余裕がございましたら、ぜひ足を運んでみてください。
よろしくお願いいたします!!